居酒屋での話

サラリーマンの居酒屋話です。

梅の木に梅の花咲く 何事の不思議なけれど

桜の花が映えるこの時節ではあるが、最近急に思い出してこの言葉を噛み締めていた。随分前にふとチャンネルを合わせたテレビドラマでこのセリフが使われていた。

確か、スポーツの部活でレギュラーになれない子どもを励ましている場面だったと思う。おおもとは北原白秋の「薔薇ノ木ニ薔薇ノ花咲ク。ナニゴトノ不思議ナケレド」。いつもは見過ごしている当たり前にある自然の不思議さや命の神秘に心打たれるということだ。

ドラマでは、華やかに咲き誇り圧倒的な人気の桜の花に対して、梅の花には梅の花の良さがあるのだと言うことを語っていた。

春の喜びとともに小さな灯を灯すようにして咲き、寒風に揺れる梅の花。

梅は民家の庭先などで、しっかりと自分の花を咲かせるのである。

今の季節は人生の節目となる人が多く、その中で浮かぶ人もいれば沈む人もいる。

 

梅の木に梅の花咲く。何事の不思議なけれど。

心に滲みる言葉である。